あとがき
大企業や、世の中に飲み込まれたくなかった。
ただ、自分の人生を歩きたかった。
自分の思うがままに。
美しい生き方をしたかった。
悔いを残したくなかった。
私の目標は、
あー、たくさんいろんな経験をして、
いろいろあったけど。
それでも楽しい人生だった。 良く生きた。
そう思いながら
縁側でウトウトと居眠りしながら
そのままこの世を去る事。
本当は、今すぐ、 ただ、ただ、透明になりたい。 この厄介な自我を放棄して周りに溶け込んでしまいたい。 そう願いつつ、私は私の人生を生きようとあがき、もがいている。
天職に出会えたからと言って、そんなスムースに物事が運ぶ訳でもなく、やっぱり藪の中を迷いながらも進まなくてはいけないのだけど、でも、以前より迷いもなく、足取りはしっかりしてきた。
そう思う。
不惑の40代最後の歳を迎える今日この頃。
人生の終わりが見えてきた時に、
もうちょっと生きていたかったなー。
そう思いながらこの人生を反芻し、
人生を終える、その直前に、
「無」になれれば。
それでいい。